宇都宮大学との共同研究でシイタケの柄の着色に関わる遺伝子と発現メカニズムが解明されました
2024/10/21お知らせ
菌床シイタケ栽培で収穫時にきのこの柄の内部に茶色い着色(褐変)が起こる現象について、宇都宮大学と当社との共同研究によって着色メカニズムが解明されましたので、お知らせいたします。
柄の着色は鮮度や品質に問題はないものの、見た目には傷んでいるように感じられるため、栽培現場において解決が望まれる課題となっています。宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの鈴木智大准教授と農学部応用生命化学科の金野尚武准教授、当社研究開発部で構成される研究グループは着色現象を引き起こす遺伝子の特定を目指し、2019年から研究を進めてまいりました。
最新技術を用いて柄の変色部分と正常部分で働いている遺伝子の違いを解析した結果、着色に関与する複数の酵素が見つかり、これらの遺伝子の発現レベルを測定した結果、着色部分での発現が著しく増加していることが確認されました。
シイタケの柄の着色現象に関連する遺伝子とその発現メカニズムが明らかとなったことで、栽培現場での着色防止策への応用等が今後期待されます。
本研究について、当社研究開発部の岩本課長は「着色現象の発現をある程度制御できるようになると同時に、予防法も明確になってきました。成果を生産者に還元し、
宇都宮大学プレスリリース
https://www.utsunomiya-u.ac.jp/topics/media/012704.php
発表論文「シイタケの茎の褐変に関する遺伝子発現解析」(英文)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/65/5/65_MYC644/_article/-char/ja