日與川和志さん・慶太さん(宮崎県東臼杵郡諸塚村)

FOR FARMERS

日與川和志さん(左)、奥様の日與川順子さん(中)、日與川慶太さん(右)

基本情報

栽培形態 原木栽培
年間接種本数 約1万本
従業員数 家族3人
使用品種 しいたけ:にく丸、もりのだい次郎
栽培開始年 和志さん:昭和47年(1972年)
慶太さん:平成28年(2016年)

INTERVIEW

きのこ栽培を始めたきっかけは?Q1

原木しいたけ栽培を行っていた父から、高校卒業後すぐに跡を継ぎました。平成28年からは後継者として息子の慶太を迎え入れ、親子三代にわたって原木しいたけ栽培を営んでいます。(和志さん)

大学に入学した当時は別の目標がありましたが、大学生活を送るうちに、生まれ育った諸塚村の大自然の中で、村の主産業である原木しいたけ栽培を両親とやりたいと思うようになりました。しいたけは手をかけるほど生産性が向上するのでやりがいがあります。受け継いでよかったです。(慶太さん)

原木しいたけの特徴や魅力はありますか?Q2

原木しいたけの魅力は、なんといってもその風味です。味といい、香りといい、ずば抜けていると思います。 

また、原木しいたけを栽培することは山を守ること、自然を守ることに繋がるので、意義を感じて日々取り組んでいます。平成27年に諸塚村を含めた高千穂郷・椎葉山地域が「世界農業遺産」に認定されましたが、認定においては世界的な森林認証「FSC認証」を受けた諸塚村での原木しいたけ栽培が大きく評価にかかわっておりますので、携わる者としてとても誇りに思います。

栽培の特徴や取り組みについて教えてください。Q3

この地は険しく急峻な斜面が多いため、作業に危険や労力が伴うことに加え、十分にホダ場を確保することが難しいという問題がありました。これを解決するため、敷地内を造成してハウスを建設し、村内ではいち早く平地の施設内ので栽培に取り組みました。これにより、作業性の向上はもちろん、散水設備等を取り入れた細やかな管理を行えるようになり、良品を多く生産することができています。

また、品質の高いきのこを採るための工夫として、採り遅れなく適期に採取できるよう、手鏡使って傘の開き具合を一つ一つ入念に確認しています。宮崎県乾しいたけ品評会では平成23年・28年・30年に最高賞の農林水産大臣賞を受賞するなど、品質には一定の評価をいただいております。

そのほか、生産振興の活動として、外部から視察者や研修生を積極的に受け入れ、後継者の育成を図っています。また、諸塚村のFSC認証の審査や世界農業遺産の認定に関わる視察・取材への対応など、地域貢献活動にも力を入れております。これらの取り組みを評価いただき、平成29年には森喜作賞に選出いただきました。

森産業の品種を選んだ理由は何ですか?Q4

森産業の品種は生産性が高く、用途に合わせた豊富なラインナップがそろっています。

まず、品評会用として使用しているのが「だい次郎」です。非常に品質の高い香信(こうしん)を作れるのが特長です。一方、収量が多く安定した発生が望めるのが「にく丸」で、生産量を確保するにはもってこいの品種です。冬場の生しいたけは最高ですね。その他にも状況に応じて様々な品種を使用しています。

今後の展望をお聞かせください。Q5

現在の生産規模を維持しながら、さらに良品のしいたけ生産を心がけ、品評会で上位の入賞を目指して努力していきます。このことを後継者である慶太に受け継ぐことが、最大の使命だと思っています。(和志さん)

跡を受け継いだからには、父が作り上げてきた功績を汚すことの無いよう精一杯努力したいと思います。そして、いずれは父に追いつくことが大きな目標です。(慶太さん)

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