高屋敷幸雄さん(岩手県九戸郡洋野町)

FOR FARMERS

奥様の高屋敷アサさん(左)、高屋敷幸雄さん(中)、息子の高屋敷喜朗さん(右)

基本情報

栽培形態 原木栽培
年間接種本数 約1.5万本
従業員数 家族3人、収穫期はパート6人
使用品種 しいたけ:ゆう次郎、もりの金太郎
栽培開始年 昭和46年(1971年)

INTERVIEW

きのこ栽培を始めたきっかけは?Q1

高校卒業後に野菜作り、主にキュウリやトマトを栽培していましたが、野菜を栽培していた200坪の大型ハウスが大雪でつぶれてしまい、このタイミングで地域の先輩方としいたけ生産組合を立ち上げ、栽培に必要な施設を整備して本格的にしいたけ栽培を始めました。生産組合を立ち上げる前から自家用の生しいたけ栽培はしていましたが、生産組合を作ったことで、乾しいたけ栽培へ転換しました。

乾しいたけ生産に切り替えた当時は、栽培方法や乾燥方法の知識も乏しかったので、種菌メーカーに指導をお願いしており、その中で森産業と出会いました。当時、使用していた森の品種が思うような発生させられず困ったことがあったのですが、そのとき、森産業に相談して、研究所の方に品種の特性から商品価値の高い採取方法などの基本的技術を徹底的に指導していただきました。指導いただいたことを実践すると、乾しいたけの商品価値が上り、もっとしいたけを研究したいという向上心がわきました。振り返ると、こうした森産業との縁によって、洋野町にしいたけ産業が深く根付くきっかけになったと感じています。

森産業の品種を選んだ理由は何ですか?Q2

きのこの市場性が高いことが魅力です。とくに「ゆう次郎」は、洋野町の気候や風土に適した品種で、「ゆう次郎」と名前が付く前の試験栽培の時からいい品種になるだろうと感じていました。

保湿管理をしっかり行えば肉厚で良質な冬菇から香信まで採れ、ホダ木の扱いやすさもあり、手をかければかけた分だけ素直に答えてくれます。改めて良質なきのこを作りやすい、良い品種だと実感しています。また、森産業の品種は生産者の方に最も多く使用されているので、安心して生産できます。

栽培の特徴や取り組みについて教えてください。Q3

洋野町は、春先に吹く強風や、夏場のヤマセによる低温など、しいたけを栽培するには厳しい土地柄です。この厳しい栽培環境を克服するため、人工ホダ場をいち早く導入したり、林内ホダ場に散水設備を整備するなど、気象に左右されない栽培環境を整えています。

また、発生を人工ホダ場と林内ホダ場に分けることで、発生時期を分散させ、丁寧な作業ができるよう気を配っています。このような工夫の積み重ねることで、安全で安心な美味しいきのこを作り、消費者の方にお届けしたいと考えています。

今後の展望をお聞かせください。Q4

しいたけ栽培は今も昔もあまり変わっておらず、力仕事が多くあります。今後は、少しでも作業が楽になるような省力化を進めたいと考えています。岩手県は他県に比べ、起伏が少なく重機類も使いやすいので、機械の導入を積極的に進めていきたいです。

また、よりよい経営のためには情報を集めることが必要だと感じています。全国各地の優良事例を参考にして、その情報を仲間と共有し、地域全体で利益を出せるように手を取り合って頑張っていきたいと思っています。

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