夢成(愛知県大府市)

FOR FARMERS

基本情報

栽培形態 菌床栽培
年間製造数 あらげきくらげ:約4.5万菌床
しいたけ:約1.5万菌床
従業員数 4名
使用品種 あらげきくらげ:森89号
しいたけ:森XR1号
栽培開始年 平成27年(2015年)

INTERVIEW

きのこ栽培を始めたきっかけは?Q1

当社は長年運送業を営んでおり、先代が将来のビジネス展開を考えて準備しておいてくれた土地があり、「何か運送以外の新しい事業に土地を活用できないか?」と日頃から社内で考えていました。そんな中ある会社から「きくらげ栽培を始めませんか?」と売り込みがあり、そこから国産きくらげの希少性に興味を持ち、きくらげ生産事業への参入を決めました。

開始当初は思うようにきのこが発生せず、悩む日々が続きました。売り込みのあった会社に話を聞いてみても、実は栽培ノウハウをほとんど知らないことが分かり、自分なりに様々な対策を講じる間に1年が経過しましたが、ついに改善は見られませんでした。

頭を抱えるなかネットできくらげについて調べていると、「森産業」という大きな会社があることを初めて知りました。ホームページから問合せの相談をしてみたところ、静岡営業所の所長さんが後日実際に現場を見に来てくれることになり、その後も丁寧に栽培指導を行って頂きました。それから品種も森産業の森89号へ全量を切り替え、設備や栽培方法も一から見直すことに決めました。実際に栽培を開始すると、想像を遥かに超える発生量を叶えることができ、見事再スタートを切ることに成功しました。

きくらげならではの特徴や魅力はありますか?Q2

しいたけ栽培と比較すると、きくらげは水分・温度・CO2濃度に関してよりシビアな管理が求められます。最初はきくらげの発生量も多くありませんでしたが、1度単位の温度調節などの細かな試行錯誤の甲斐もあり、収穫量を大幅に増やすことに成功しています。

今では、「栽培現場を見てみたい」という新規生産希望者の方が年間30名ほど視察に訪れるほどになりました。異業種参入を検討される方も多く、建設・電気工事・運送などあらゆる業種からのお問合せを頂きます。

また、「国産きくらげ」は国内でもまだ珍しい商材で話題性が高い点が特徴です。国産ゆえの新鮮さだからこそ可能となる「生きくらげ」の販売も反響を呼んでいます。「生きくらげ?どうやって食べればいいの?」という声を販売先から頂くことも多くありますが、食べ方を上手に教えてあげることで、今後国産きくらげのマーケットはさらに拡大していくと考えています。

貴社の栽培の特徴や取り組みについて教えてください。Q3

当初は菌床購入方式を取り、きのこの発生以降の工程しか行っておりませんでしたが、2019年に小規模菌床製造設備「コンパクト100」を導入してからは菌床製造に舵を切りました。

この導入により年間10万床ほどの菌床製造が可能となり、近隣のきくらげ生産者への菌床販売事業も始めました。菌床を購入していた頃より原価も抑えられるようになって、販売・製造の両面でステップアップを図ることが出来ました。

また運送業を母体としているメリットとして、オガ粉の調達や菌床の販売輸送で自社のトラックを活用できる点があります。業務の繁閑に合わせて運送事業ときのこ事業との間で人員のやり繰りもでき、生産性も向上しています。

森産業を選び続けて頂いている理由は何ですか?Q4

何といっても人間ですね。前の営業所長さんをはじめ、営業の方が足繁く現場に通ってくれて、親身になって栽培のフォローをして頂いています。  静岡営業所が主催するセミナーにも呼んでくださり、地域でのネットワーク形成でもご協力頂いています。

また、「新たにきくらげ栽培を始めたい」という話が当社に来た際は森産業さんを紹介するようにしていますし、森産業さんからも栽培現場の見学先としてまず当社をご紹介頂くなど、持ちつ持たれつの関係と言えると思います。

今後の展望をお聞かせください。Q5

今後としては、現在進めているきくらげ生産者の仲間づくりをさらに活性化させていきたいと考えています。自分一人で生産量を増やすにも限界があるため、ともに協力し合える仲間を増やしたい。そして近い将来、「国産きくらげ」が東海3県を中心とした地元に定着することを目指して、生産者全体できくらげ栽培を盛り上げて行きたいと思います。

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