社会福祉法人 侑愛会 通所授産施設おしま菌床きのこセンター(北海道北斗市)

FOR FARMERS

基本情報

栽培形態 菌床栽培
年間製造数 約33万菌床
従業員数 職員21名 パート職員6名
利用者60名
従たる事業所利用者 54名
計141名
使用品種 しいたけ:森113号
栽培開始年 平成11年(1999年)

INTERVIEW

きのこ栽培を始めたきっかけは?Q1

平成9年のことですが、社会福祉法人侑愛会の大場理事長(先代)と当時の北斗市長 海老澤氏が、ひらたけを生産していた株式会社北海バイオテックと、同じく菌床しいたけを生産していた有限会社はまなす農林を訪問しました。このとき大場理事長と海老澤市長から同社に対し「障害がある青年に働く場所を提供して欲しい」と要望したのです。

このことをきっかけに、きのこ生産企業と福祉施設とが手を取り合って菌床しいたけ栽培にトライすることとなりました。そして、平成11年に、社会福祉法人 侑愛会 通所作業所 おしま菌床きのこセンターを開設することとなりました。

施設課長補佐の遠山さん(左)と、施設課長の木口さん(右)

森産業の品種を選んでよかったと思うことはなんですか?Q2

ひとつは、発生が安定していて、収穫量の予測しやすいことです。1菌床から発生するきのこの量が安定しているので、作業や出荷の計画が立てやすく、施設をスムーズに運営することに役立っています。もうひとつは、きのこの品質が良いことです。

森産業の品種を採用した当初は「もりの富富」を栽培していましたが、富富のきのこを初めて見たとき、高品質でボリュームのあるきのこにびっくりしたことをよく覚えています。そして、現在では「森113号」を使っていますが、A品B品率が高く、パック詰めできるきのこが多いのがよいですね。

「福祉×きのこ」で、相性が良いと思われる点を教えてください。Q3

きのこの仕事の良いところは豊富な作業量と細かく分けると、たくさんの作業種ができるところです。利用者の方によっては、毎日違う作業を行うことが難しい方もいます。細かな生産計画は必要ですが、上手に行えば、毎日同じ内容の仕事を利用者の方へ提供することができるところが素晴らしいです。

利用者の適性を見ながら本人に合った作業を行ってもらうことができます。作業量や作業種が豊富にあることで、本人のやりがいや達成感を得ることができ、自尊心を育むことに繋がっていると感じます。

利用者の方の作業について、気を付けていることを教えてください。Q4

利用する方々、一人一人が活躍できる環境を提供していきたいと考えています。その為にはアセスメントやモニタリングを定期的に繰り返し、一人一人に合った作業方法や手順をチームで検討しています。利用者さんがやりがいを持って、安全に安心して日中活動が行えるように常に心掛けています。

生産面でのこだわりはありますか?Q5

出荷先から、福祉施設だから品質はそこそこと言われないよう、他の生産者の方に比べてもより良い製品づくりをしようと気を付けています。菌床製造では、衛生管理を徹底してロス率低下を目指しており、通年の雑菌発生率を0.02~0.03%に抑えています。

また、きのこの栽培では、適切な芽数になるように、発生の管理を行っています。質、量ともに安定したものを収穫し、出荷ができるように日々試行錯誤を繰り返しています。

今後の展望はいかがですか?Q6

当センターは、20代から70代までの幅広い年齢層の方が常時働いています。今後は高齢の利用者さん向けの軽作業も提供できるようにしていきたいと考えています。

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